edge.とは

『edge.』は、共立女子大学 教授 宮武恵子(博士:芸術学)と山梨県立大学 教授 杉山歩(博士:理学)との共同研究のからうまれたアップサイクルブランドです。

宮武は、アパレルメーカーにおける企画提案やデザイナーとしての業務経験を生かして研究と教育を行っています。2011年から、ファッションにおける環境課題も研究テーマとしています。時代の方向性を探る上での情報収集や現場の実態調査は、欠かせない手法です。

産地調査として、2020年11月に山梨県富士吉田市、郡内産地を数回訪れたことが『edge.』ブランド創出のきっかけになりました。
郡内産地の織物は、シルクやキュプラなどの細番手で高品質な素材であること、取り扱っている種類が豊富であることなどが特徴です。そして、様々な連携活動を行なってきた実績から、産地ブランドの確立のための協力体制が確立しています。

裏地、座布団地、ネクタイ地などを製織する機業場毎に、形状やキラキラしているなどの視覚的な印象が異なる「捨て耳」を目にしました。「捨て耳」とは、織り機により製織する工程において、織布の耳崩れを防止するために特殊機構が施される繊維屑の名称で、まとめて処分されています。

機業場・8社を訪問した際に、「捨て耳」についてヒヤリング調査を行いました。多くの機業場が織れば織るだけ廃棄しなければならない「捨て耳」に何らかの価値があることは理解していながら、製品開発まで至っていない実態が分かりました。そこで、廃棄されてしまう「捨て耳」を使って、新しい価値を創出するアップサイクル・ブランド『edge.』の企画をスタートしました。

ブランド名『edge.』は、生地の端であり、ものの端の部分を意味する縁の意味から名付けています。ファッション用語としての「edge」は、先端的などの意味があります。流行を追わず独自性が高いという意味の他、単純にかっこいいという意味で使われる場合もあります『edge.』は、その意も含めています。

『edge.』は、製品開発だけにとどまらず、これからの多様な生活における新しい価値の創造を提案していきます。